長野県東御市のたんぽぽyou農さんの畑は標高1000mの地にあり、山々を見渡せる景色の良いところです。畑では数十種類もの野菜を栽培しています。野菜たちの楽園のようなたんぽぽyou農の清水やよいさんにお話を伺いました。
―農家を始めたきっかけを教えてください
私の父は満州で生まれましたが、親戚を頼りに日本に帰国しました。父は教師になりたかったそうですが、食べるものもない時代で、母と結婚して田んぼと畑、そして乳牛の飼育を始めました。しかし生活苦の為、農地半分を売却し、母はアスパラガス栽培を中心とした農業、父は会社勤めをするようになりました。
私は進学後、地元に戻り金型工場の設計課で働いていました。ある時バイクでひとり旅をしていた時、夫と知り合いました。夫は当時、神戸に住んでいたのですが、その後、結婚することになり、どこに住むかを話し合い、夫が自然豊かな長野に来てくれる事になりました。それが一番のきっかけとなったと思います。
その後、子供たちが保育園に行くようになると、退職した工場から戻って欲しいと言われました。ですが、日々、素晴らしい眺めの大自然の中で、家庭菜園を始めてみると、この地でしかやれないことやりたい、そして私も母の様に、畑で子供たちを迎えたいなぁと思い、「農業をするので会社には戻れません」と言ってしまいました。自分も周囲も驚きましたが、それでスイッチが入り今に至ります。
―たんぽぽyou農さんの畑にはめずらしい野菜がたくさんありますね。どのようなきっかけで新しい野菜の栽培に着手されるのでしょうか。
今は60品目くらいの野菜を栽培していますが、トマトであれば何種類もあるので、実際にはもっとたくさんの品目があります。リーキ、ルートパセリやマイクロきゅうりなどは、ちょっとしたきっかけがあり目に留まり、更に周りの誰もが栽培したことが無いと分ると、余計に育ててみたくなります。
新しいことにチャレンジするのはワクワクしますし、新しい野菜の特性を知っていくことは難しかったりしますが、それが楽しいです。そしてお客様に飲食店さんも多いのですが、いつもシェフからの提案ではなく、自分から新しい野菜の提案をしています。それもワクワクしますね。
―ミオサイで使わせていただいているビーツについてお伺いします。ビーツはなぜ栽培しようと思われたのですか?
ビーツについては10年くらい前からつくっていますが、私も食べてみたかった事と、海外で常食されている野菜はとっても興味があります。日本では食べ方が分からないので、料理教室もやったりしました。簡単ボルシチの作り方は勿論ですが、たとえば赤ワインでソテーして凍らせ、バニラアイスとざっくり混ぜて食べてもおいしいんですよ。
―料理教室があれば、知らない野菜でもチャレンジしたくなりますね。では、畑の特徴を教えてください。
農薬・化学肥料を使わない有機栽培を2000年から始めましたが、なかなか難しく、大自然そのままが良いことも、微生物の力が大切だと言う事も分かりましたが、その時には習得できませんでした。
頭を抱えていた2020年に、Nパワーという微生物のエサになる液を開発された花岡先生(兵庫県淡路島在住)と知り合い、先生のお話に共感・感動しました。先生から「北海道で飼育している牛にNパワーを与えると糞が臭くならない。野菜は本来の味を取り戻す。」と伺い、同年10月に北海道で研修を受け、感動した私は、すぐに自分の畑にNパワーを使用することを決めました。私の畑の一番のこだわりは土づくりです。土は地球の46億年の積み重ねなのです。
―Nパワーについてもうすこし詳しく教えてください。
Nパワーとは微生物のエサ、堆肥の一種です。微生物は地球生命の源ですので、微生物の力で地球は作られ、水は循環されています。地球46億年の歴史は、微生物の歴史であり、その恩恵なくしては、私たちは生きられません。そこで、Nパワーを使い微生物群を扶養し、土壌を活性化する。有機でなく、普通の農業でも物凄い力を発揮しています。
私の畑では、Nパワーを使ったボカシ肥料を自家製でつくり、畑に施肥しています。米糠、もみ殻とNパワーを合わせて発酵させます。それが出来上がるのは7~10日位。さらにNパワー水も播種時に使っています。味も良くなり、糖度も上がりました。あとは私の技術を高めるだけです!笑Nパワーについての詳しいサイトもありますのでご興味のある方はご覧ください。
―ボカシ肥料って、不思議な肥料ですね。(写真参照)触ってみても良いですか?ほんのり甘い、食パンの耳を焼いたときのような香りがしますね。このかたまりは何ですか?
このかたまりは微生物の塊な様な物です。指で軽くほぐすとホロホロになって崩れますよ。
―畑では、ビーツの苗の上に、もみ殻をまぶしてありました。あれもNパワーが入った肥料ですか?
あれは違います。あれは暑い時期に苗を植えるときに、直射日光を遮るために、植える際にビーツの苗を日陰にするためにもみ殻を撒いたものです。自家製ボカシ肥料は既に入れてあり、土壌となっています。
―最後に将来の夢を教えてください。
今の世の中では、職業の選択に「農業」がなかなか出てこないと思いますが、その選択が出てくるようになってほしいと願っています。私は息子に「お母さんを見ていたら、農業は大変そう」と言われました。大変なところを見せていて、不安にさせていたのかなと思います。「農業は楽しい!」という部分をみなさんに発信していきたいです。そして、子供が嫌いなピーマンや春菊もこんなに本当は美味しいんだ!これが本来の味なんだ!と言う事を伝えたいと思っています。勿論、本当の栄養価がありますしね!笑
清水さん、ありがとうございました!畑のお手伝いをされているスタッフの方も女性ばかりのたんぽぽyou農さん。
ミオサイでは数量限定でたんぽぽyou農さんの「自然なお野菜もりもりセット」を販売します。オーブンやグリル、フライパンでオリーブオイルをかけて焼くだけでとってもおいしい野菜たちを一度お試しください。
11月初旬までのお届け限定のため、ミオサイでは10月31日受注分までの締め切りとします。今回のセットが気に入ってくださった方は、引き続きたんぽぽyou農さんから直接お買い求めください。
こんなに美味しい野菜たちをぜひ皆様に味わっていただきたいです!数量限定ですのでお早めに!
標高1000mから届く
「自然なお野菜もりもりセット」
¥4,050円(税込)